MENU

最新情報

コラム

プロネクサスベトナム現地レポート(2021年4月 VOL.21)

プロネクサスベトナムが、2021年3月のベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)の動向についてです。

2021年ワクチンが普及してきたものの全世界で新型コロナウイルスの影響は未だに大きく、前年同時期と比べると減少傾向が続いております。

【FDI動向の概要(2021年1月1日~3月20日)】 *3月の数値は、20日時点の値       

1.日本の対越投資動向

  • 日本の2021年1月1日から3月20日までのFDI投資額は約20億9,747万USドル(*2020年同期間:約8億4,666万USドル、247.7%)
  • 日本の2021年1月1日から3月20日までのFDI投資件数は、113件(*2020年同期間:345件、32.8%)
  • 証券投資件数を除いた日本の2021年1月1日から3月20日までのFDI投資件数は、60件(*2020年同期間:119件、50.4%) 

*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁

 

2.世界の対越投資動向

2021年3月の値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、56の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5カ国は以下のとおりです。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁 *「新規投資の金額・件数」「追加投資の金額・件数」「証券投資の金額と件数」の合計で順位を算出(2021年1月1日~3月20日)

 

<主な大型プロジェクト>

  • 発電所建設プロジェクトで約31億USドル(シンガポール)2021/3
  • 火力発電所建設プロジェクトで約13億USドル(日本)2021/1
  • LG電子ハイフォン工場に約7億USドル追加投資(韓国)2021/2
  • ラジアルタイヤ製造プロジェクトで約3億USドル追加投資(中国)2021/1
  • コンピューター製造の工場建設プロジェクトで約3億USドル(シンガポール)2021/1
  • 上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較し18.5%程度で推移

*引用元:ベトナム外国投資庁

 

<3月の投資状況>

2021年3月においても、FDI投資は依然として対前年同水準に達していない状況にあります(対前年比 約18.5%程度)。

外国からベトナムへの新規プロジェクトへの投資は234件(対前年比30.8%程度)、金額は72億USドル(対前年比130.9%)。同様に外国からベトナムへの既存プロジェクトに係る増資に関しては、161件行われ(対前年比68.2%程度)、金額は21億USドル(対前年比210%)に達しました。しかしながら、2021年3月のベトナムにおいて投資資本においては6.5%増加し、厳しい状況下でも注目を浴び、経済成長が続いていることが分かります。

 

<ベトナムの発電所と外国投資の関係性>

2021年1月から3月においてベトナムでは大型の発電所案件2件が認可されました。投資額が1番大きいのはシンガポール出資による液化天然ガスの火力発電所プロジェクトで約31億USドルになります。また、2番目の投資額になった案件は日本出資によるオモン2火力発電所プロジェクトで約13億USドルに上ります。

ベトナムではコロナウイルスの影響を受けながらも、経済成長を続けており、電力消費に関しても高い成長を続けています。ベトナムは南北に長い国であることから発電所が需要地から離れている傾向にあり、各地域の電力需供の違いもあります。

以上のことから政府は電力セクター改革を積極的に進めており、国営企業の株式化政策や投資資金を国内外から調達することに力を入れています。このような改革をベトナム電源開発計画(PDP)とし、効率的な電力資源の利用、発電用燃料の輸入、高品質な電力供給を目標としているようです。

このことから今後もベトナムでは製造業への投資だけでなく、発電所等への外国投資も大きくなると予想されます。

*引用元:

日本貿易振興機構. 「1~3月の対内直接投資、大型の発電所案件が牽引」.

https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/04/ac8b38b426704113.html,(参照2021/05/13

経済産業省. 「平成29年度 質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査」.

 https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/H29FY/000686.pdf, 参照2021/05/13

 

以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。

次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)4月の動向について】をお伝え致します。

 

プロネクサスベトナム現地レポート(2021年4月 VOL.21)

 

【Disclaimer】

  • 本資料は、情報提供を目的として作成しております。
  • 本資料に記載の情報は、会計・税務・法律上の観点からのアドバイスを含むものではありません。
  • インターネット上を含む、一切の無断転載を禁止しております。
  • 本資料の情報は、株式会社プロネクサスが作成元より提供を受けており、著作権は、原則として作成元に帰属します。いかなる目的でも、本資料の一部または全部を無断で使用すること、または、いかなる方法で複写、複製、引用、転載、翻訳、貸与などを行うことを禁止しております。
  • 本資料に記載された情報は、作成元が信頼できると判断したものを根拠として作成を行っておりますが、その内容の正確性、信頼性、完全性を保証するものではありません。弊社および作成元は、当該情報に起因して発生した損害について、その内容の如何に関わらず、一切の責任を負いません。