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2021.03.04コラム

プロネクサスベトナム現地レポート（2021年3月 VOL.20）

プロネクサスベトナムが、2021年2月のベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資（Foreign Direct Investment以下、FDI）の動向についてです。

2021年ワクチンが普及してきたものの全世界で新型コロナウイルスの影響は未だに大きく、前年同時期と比べると減少傾向が続いております。

【FDI動向の概要（2021年1月1日～2月20日）】　*2月の数値は、20日時点の値       

１．日本の対越投資動向

• 日本の2021年1月1日から2月20日までのFDI投資額は約16億3,507万USドル（*2020年同期間：約3億4,052万USドル、480.1%）
• 日本の2021年1月1日から2月20日までのFDI投資件数は、67件（*2020年同期間：211件、31.8%）
• 証券投資件数を除いた日本の2021年1月1日から2月20日までのFDI投資件数は、36件（*2020年同期間：70件、51.4%）

*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。

２．世界の対越投資動向

2021年2月の値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、46の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。

＜主な大型プロジェクト＞

• 火力発電所建設プロジェクトで約13億USドル（日本）2021/1
• LG電子ハイフォン工場に約7億USドル追加投資（韓国）2021/2
• ラジアルタイヤ製造プロジェクトで約3億USドル追加投資（中国）2021/1
• コンピューター製造の工場建設プロジェクトで約2億USドル（シンガポール）2021/1
• JAソーラーが太陽電池製造プロジェクトで約2億USドル（中国）2021/1
• 上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較し4％程度で推移

*引用元：ベトナム外国投資庁

＜2月の投資状況＞

2021年2月においても、FDI投資は依然として対前年同水準に達していない状況にあります（対前年比　約84.4%程度）。

外国からの新規プロジェクトへの投資は126件（対前年比25.2%程度）、金額は33.1億USドル（対前年比60.1%）。同様に外国からのベトナムの既存プロジェクトに係る増資に関しては、115件行われ（対前年比76.1%程度）、金額は16億1,000万USドル（対前年比252.3%）に達しました。しかしながら、2021年2月のベトナムにおいて投資資本においては2％増加し、厳しい状況下でも注目を浴び、経済成長が続いていることが分かります。

＜ベトナムにおける日系企業の実態＞

日本貿易振興機構における「2020年度海外進出日系企業実態調査」が発表され、コロナ禍での日系企業の状況が発表されました。この調査によると、2020年度は52.8％の企業が利益減少傾向にありましたが、ベトナムに進出している日本企業の49.6％は高い収益を保っているとのことです。

また、ベトナムに投資している日本企業の46.8％は、今後1〜2年で投資を拡大するとしています。この投資拡大率は、コロナウイルスの影響で前年を下回っていますが、アジア・オセアニア地域では4番目に高い水準となります。商社・卸売業に関しての事業拡大率も、ベトナム(57.1%)が最も高く、その他の国では50%を下回るとされています。製造業の今後の事業展開については、生産地を中国からタイやベトナムに変更することを考えている企業が約20％もいることが分かりました。

現在も新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きいですが、ビジネス正常化時期の見通しは、世界的に見ても2021年前半（35.7％）または2021年後半（32.6％）の回答が多く、ベトナムにおける経済発展も回復傾向にあるといえます。

*引用元：日本貿易振興機構.　「2020年度海外進出日系企業実態調査」.

https://www.jetro.go.jp/ext_images/_News/releases/2020/f2a455aa82cb1403/2020ao-ou.pdf,（参照2021/05/17）

以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。

次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資（Foreign Direct Investment以下、FDI）3月の動向について】をお伝え致します。

プロネクサスベトナム現地レポート（2021年3月　VOL.20）

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