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プロネクサスベトナム現地レポート(2022年3月 VOL.32)

プロネクサスベトナムが、2022年2月のベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)の動向についてです。

 

【FDI動向の概要(2022年1月1日~2月20日)】*2月の数値は20日時点の値          

1.日本の対越投資動向

  • 日本の2022年1月1日から2月20日までのFDI投資額は約3億USドル(*2021年同期間:約16億USドル、18.75%)
  • 日本の2022年1月1日から2月20日までのFDI投資件数は、48件(*2021年同期間:67件、71.6%)
  • 証券投資件数を除いた日本の2022年1月1日から2月20日までのFDI投資件数は、30件(*2021年同期間:36件、83.3%) 

*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁

 

2.世界の対越投資動向

2022年2月の値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、51の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁 *「新規投資の金額・件数」「追加投資の金額・件数」「証券投資の金額と件数」の合計で順位を算出(2022年1月1日~2月20日)

 

<主な大型プロジェクト>

  • 都市部のインフラ建設プロジェクトで9億4,100万USドル追加投資(シンガポール)2022/1
  • 電子機器製造の工場プロジェクトで3億600万USドル追加投資(香港)2022/1
  • Samsung Electro-mechanics Vietnam Coのプロジェクトで9億2000万USドル追加投資(韓国)2022/2

上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較し60.7%程度で推移。

*引用元:ベトナム外国投資庁

 

<2月の投資状況>

2022年2月までの外国からベトナムへのFDI投資をみてみると、コロナウイルスの影響で金額、件数ともに伸び悩んでいる状況にあります(対前年比 約60.7%程度)。

外国からベトナムへの新規プロジェクトへの投資は183件(対前年比68.9%程度)、金額は6億3,180万USドル(対前年比19%)。同様に外国からベトナムへの既存プロジェクトに係る増資に関しては、142件行われ(対前年比123%程度)、金額は36億USドル(対前年比223.6%)に達しました。

 

<ベトナムの富裕層と貧困層について>

近年ベトナムでは平均月収の上昇や貧困からの脱却、富裕層の増加などが報道されるようになりました。またそれに伴ったベトナムの貧富の格差が縮小されていないことも問題視されています。

World Inequality Databaseによるとベトナム上位1%の富裕層がベトナム全土の資産の26.5%を占めること、上位10%になると全国の資産の59%を占めるということが発表されました。

超富裕層人口は2020からの5年間で31%増加するともいわれています。貧困層も2016年~2020年の4年間で600万人余りが抜け出しており、貧困世帯率は2.75%にまで減少したとされています。

このようにベトナム国内では富裕層の増加や貧困層の減少が進んでいますが、貧富の差に注目するとまだまだ問題点があるようです。

しかしこの貧困の格差は周辺諸国のインドネシア、フィリピン、タイ、シンガポールと比べるとあまり高くないようです。

それだけ世界的に貧富の差が広がっており、経済成長が著しい国ほど貧富の差は広がっていくのかもしれません。

 

*引用元:

VIET JO 「ベトナムの上位1%の富裕層、全国の富の26.5%を所有」

https://www.viet-jo.com/news/economy/220215153155.html (参照2022/03/03)

VIET JO 「ベトナムの超富裕層390人、今後5年で+31%増の見通し」

https://www.viet-jo.com/news/economy/210303182320.html (参照2022/03/03)

World Inequality Database, “Viet Nam”

https://wid.world/country/viet-nam/ (参照2022/03/03)

 

以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。

次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)3月の動向について】をお伝え致します。

 

プロネクサスベトナム現地レポート(2022年3月 VOL.32)

 

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