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プロネクサスベトナム現地レポート(2020年9月 VOL.4)

プロネクサスベトナムが、ベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、【ベトナムにおけるジャパンブランド】についてです。なかでも今回フォーカスするのは、「ベトナムでの日本酒事情」についてご紹介します。

 

【ベトナムへの日本酒輸出金額の推移】

ベトナムには、ホーチミン市・ハノイ市等を中心に、多数の日本食レストランがあり、日本人駐在員をメインターゲットとして多数の日本酒が取り揃えられています。また日本人駐在員のみならず、ベトナム人向けローカル市場への参入も加速され、グラフにも示されている通り、2018年及び2019年は、対ベトナム向け日本酒輸出金額が、例年と比較し増加しており、日本酒のベトナムへの輸出ニーズが高まっていることが伺えます。

 

 

出典:財務省貿易統計より抜粋し作成
※金額単位:百万円、2020年については1月から6月までの確定値を採用。

加えて、ベトナム有数の食品・酒類卸売業者によれば、「現在当社では常時100種類程度の日本酒を取り扱っているが、日本の酒蔵から新規取扱についての引き合いも依然として増えている」とのことです。このことからも、継続的に日本全国の酒蔵がベトナムへの輸出機会を模索しているものといえます。

【共同体での輸出プロジェクト】

上記のように、日本全国の酒蔵がベトナムへの輸出機会を模索するなか、個の酒蔵だけでなく、酒造組合等の共同体としても、同様の動きが活発となっています。

A県の酒造組合では同組合内にアジア向け輸出プロジェクトを立ち上げ、アジア各国へのプロモーション計画の策定・試飲会や商談会等のイベントに関して、各組合員と合同で行うことができるよう活動しています。また、ベトナム在住の地元県人に対し、ベトナムでのプロモーション活動を委託し、PR活動やアフターフォローを強化しています。

【ベトナム国内生産の日本酒 越の一】

日本からベトナムへの輸出機会を模索する酒蔵が大半を占めるなか、早くから一線を画し、ベトナム国内で清酒の製造・販売を行う酒蔵があります。

才田ホールディングス(株)(本社:福岡県朝倉市)が出資している、Hue Foods Co.,Ltd.は、ベトナム中部に位置するHue市(フエ、古都として有名)で、1995年より清酒の製造・販売を行っています。

同社が製造・販売を行う「越の一(えつのはじめ)」は輸入コストがないぶん、エンドユーザーに安く提供できることが強みであり、ベトナム国内での知名度が高い商品の一つです。

 ■Hue Foods Co.,Ltd HP https://huefoods.jp/blogs/blog/about-hue

そのほか、酒蔵が自社でベトナム国内向けの販売会社や駐在員事務所を設立し、ベトナム国内でのプロモーション活動、試飲会や商談会等のアフターフォローを行い、より積極的に取り組める体制を構築する動きもみられています。

ご紹介のとおり、酒蔵単独または共同体として酒造組合が、日本からのベトナムへの輸出促進を図る活動や、ベトナムで法人を設立し自ら現地でプロモーションやアフターフォローを行うなど、日本全国の酒蔵が工夫を凝らした手法でベトナムへの販路拡大を狙う動きは既に活発ですが、そのような状況下においても新規参入は増加傾向にあるため、今後もより一層、酒蔵同士の競合は激しくなると予想されます。

以上、プロネクサスベトナムが、ベトナムにおける日本酒事情についてご紹介致しました。
次回は「日本人の知らないベトナム コロナウイルス第二波の影響 ホーチミン」となります。

プロネクサスベトナム現地レポート(2020年9月 VOL.4)

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