MENU

最新情報

コラム

プロネクサスベトナム現地レポート(2021年12月 VOL.29)

プロネクサスベトナムが、2021年11月のベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)の動向についてです。

2021年ワクチンが普及してきたものの全世界で新型コロナウイルスの影響は未だに大きく、前年同時期と比べると減少傾向が続いております。

【FDI動向の概要(2021年1月1日~11月20日)】*11月の数値は20日時点の値      

1.日本の対越投資動向

  • 日本の2021年1月1日から11月20日までのFDI投資額は37億64万USドル(*2020年同期間:約21億1,144万USドル、175.2%)
  • 日本の2021年1月1日から11月20日までのFDI投資件数は、491件(*2020年同期間:889件、55.2%)
  • 証券投資件数を除いた日本の2021年1月1日から11月20日までのFDI投資件数は、298件(*2020年同期間:390件、76.4%)

*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁

 

2.世界の対越投資動向

2021年11月の値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、100の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁 *「新規投資の金額・件数」「追加投資の金額・件数」「証券投資の金額と件数」の合計で順位を算出(2021年1月1日~11月20日)

 

<主な大型プロジェクト>

  • 火力発電所建設プロジェクトで約13億USドル(日本)2021/1
  • 発電所建設プロジェクトで約31億USドル(シンガポール)2021/3
  • Far Eastern Polytex工場に約6億USドル追加投資(台湾)2021/5
  • クラフト紙の工場プロジェクトで約6億USドル(日本)2021/7
  • LG電子ハイフォン工場に約14億USドル追加投資(韓国)2021/8
  • 上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較し61.3%程度で推移

*引用元:ベトナム外国投資庁

 

<11月の投資状況>

2021年10月までの外国からベトナムへのFDI投資をみてみると、コロナウイルスの影響で金額、件数ともに伸び悩んでいる状況にあります(対前年比 約61.3%程度)。

外国からベトナムへの新規プロジェクトへの投資は1,577件(対前年比68.1%程度)、金額は141億USドル(対前年比103.6%)。同様に外国からベトナムへの既存プロジェクトに係る増資に関しては、877件行われ(対前年比83.4%程度)、金額は80億USドル(対前年比126.9%)に達しました。

 

<ベトナムの太陽光発電設備容量ついて>

地球温暖化は世界全体の大きな問題となっており、最近ではSDGsの取り組みでも「気候変動への具体的な対策」「海や陸の豊かさを守ること」などが目標に掲げられています。

環境省の発表によると世界の平均地上気温温度は1880年から2012年の間に0.85度上昇し、温暖化対策を行わなかった場合の2081年から2100年には2.6度~4.8度も上昇するといわれています。このような現状から各国では再生可能エネルギーの開発が急がれています。太陽光、水力、風力などがありますが、その中でも太陽光発電は主力エネルギーとして注目されています。

経済統計データのサイトである「Visual Capitalist」では、世界の太陽光発電設備容量が掲載されており、国別ランキングを見ると1位は中国の25万4355MWで、世界の35.6%を占めています。2位は米国の7万5572MW、3位は日本の6万7000MWです。そして、驚きの順位となっていたのが韓国やスペインを抜いて8位となったベトナムの1万6504MWです。

ベトナムは電力不足が問題となっていますが、政府の取り組みにより再生可能エネルギーの設備投資が加速しています。また、ベトナムの天気、地理的にも再生可能エネルギーになる天然資源が多くあるため、このような結果となったようです。今やベトナムの発電設備容量の26%は再生可能エネルギーから出ており、東南アジア最大の太陽光発電大国となっています。

ベトナムが日本を超す再生可能エネルギー大国となることもそんな遠くない未来かもしれません。

 

*引用元:

環境省「地球温暖化の現状」https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/ondanka/(参照2021/12/01)

キャピタルアセットマネジメント「再生可能エネルギー大国ベトナム」http://www.capital-am.co.jp/asean/pdf/vnm_news_20210721.pdf(参照2021/12/01)

Visual Capitalist  “Mapped: Solar Power by Country in 2021” https://www.visualcapitalist.com/mapped-solar-power-by-country-in-2021/(参照2021/12/01)

 

以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。

次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)12月の動向について】をお伝え致します。

 

 

プロネクサスベトナム現地レポート(2021年12月 VOL.29)

 

【Disclaimer】

  • 本資料は、情報提供を目的として作成しております。
  • 本資料に記載の情報は、会計・税務・法律上の観点からのアドバイスを含むものではありません。
  • インターネット上を含む、一切の無断転載を禁止しております。
  • 本資料の情報は、株式会社プロネクサスが作成元より提供を受けており、著作権は、原則として作成元に帰属します。いかなる目的でも、本資料の一部または全部を無断で使用すること、または、いかなる方法で複写、複製、引用、転載、翻訳、貸与などを行うことを禁止しております。
  • 本資料に記載された情報は、作成元が信頼できると判断したものを根拠として作成を行っておりますが、その内容の正確性、信頼性、完全性を保証するものではありません。弊社および作成元は、当該情報に起因して発生した損害について、その内容の如何に関わらず、一切の責任を負いません。